パステルで描く時、下書きは線です。でも、線は面につながっていき、それは光と影で変化していきます。
パステルは、描く紙が、カラーペーパーだと印象が変わってきます。
私は、パステルを始めた頃ミタント紙のフランネルグレーのカラーペーパーを使っていました。ちょうど、その頃短編童話の挿絵のお仕事の話があって、その用紙で描いたのですが、印刷されるとなんとなく暗い色合いになってしまったように感じました。
当時、印刷ベースでパステルの微妙な色合いを出すのは難しかったようです。
別な仕事でも、用紙を白いものにして描いてくださいと言われたこともありました。
以降オフホワイトの用紙をメインに使っています。最近は、カラーペーパーも再トライ、他のもっと凸凹の少ない白い用紙にもトライしています。
光や影の表現に紙質、紙の色なども影響するようですね。
光を強調するならそのすぐそばは、とっても暗いと光が眩しく輝きます。
線に見えていてもそれは、影の強い部分。
線は面に繋がっている。
これは、私が気をつけているポイントです。
以前美術館で眩しい太陽が描かれた絵を見ました。近づいてよく見ると眩しいのにそこはほとんど白で、周りが暗かったのが印象的でした。
では、線で描かれた絵はどうなんでしょう。
線には、流れるような線、勢いのある線、強い線、弱い線、太かったり細かったり、柔らかかったり固かったり、消えていくような線、がっちり止まる線、跳ねる線…。
線だけでも様々な表現がありますよね。
筆圧、線を描くスピード、そこに込めた描き手の想いなど入り混じって出来上がるんでしょうね。
線の表現の奥深さをもっと知りたいと思いながらも、パステルで描くのに面につなげることで、影の濃さ、影の幅、グラデーションの変化は、線の表現の奥深さを知る手がかりになるような気がしています。
生きた線でありたい。
そう心のポケットに大切にしまっています。
光と影 線と面 これは、私が絵を描く時にワクワクするポイントでもあります。
そのワクワクが、どんな絵になるでしょうか…。
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