下描きは見て描く?トレースする?

先日の三島大社は桜も満開で参拝する方も普段より多い春の日でした。

この日、修善寺教室では、お家で飼っているウサギを描きたいと、小学6年生の方が参加されました。

かわいいウサギさんの写真を一枚持参。

L版サイズの写真から描くのですが、実際の大きさに拡大コピーして写して描くか、このまま見て描くか、どちらにしますか?

彼女は、そのまま見て描くとのお返事。

不思議なもので、静岡校の小学5年生の彼女もいつも見て描いています。
大人になるにつれて、トレースを希望する方が増えていくのは何故かなぁ…。

話は戻しますが、見て描くときのポイントとして、全体の大きさを紙のどの辺りに描いていくか?まず決めていきます。

それから、だいたい、このあたりに耳が、顔が、胴体が、足がなどあたりをつけていきます。

その際に顔、体の中心がどの辺りを通るのか、顔のバランスはおおよそどんな形なのか、顔の中で目や鼻、口は、どのあたりにくるかなど、よく見てどこの長さが何処と同じくらいのとか半分ぐらいとか色々比べて見ながら、決めていきます。

当たりがついたら、パーツごとに大まかにどんな形なのか捉えていきます。

さらにラインをどんなカーブなのか見ながらスケッチしていきます。
この時のポイントは、ウサギの形を見ますが、外枠の背景の形(ウサギをくり抜いた部分の形)も見比べて見てください。
例えば、耳の間の空間の形など見比べていくと、描きやすかったりします。

そんなこんなで、取り組まれて仕上がったのがこちらです。


お家で干し草を食べているかわいいうさぎさんになりました。

さて、次は土曜クラスの春から小学5年生の彼女の作品を紹介します。

キャラクターを描くことにしたようです。
彼女も見て描いています。
彼女の優しい感じが表情に出ています。

だいぶ背景が汚れてしまったのですが、それを生かすべく取り組みました。

練り消しゴムを使って背景に変化をつけています。

そして完成したのがこちらです。

いい表情ですね。

そして次は、映画のワンシーンを描いた作品の紹介です。
こちらは時間をかけて、パステル鉛筆を中心に使い描かれました。

肌の色、服のシワ、ジーンズの表現などいいですね。
部屋に飾っておきたい絵になりました。

パステル鉛筆で色を重ねて混色していくには、筆圧を軽くして、くるくると混ぜるように描いていく方が表面が綺麗に出ます。
くっきりとラインを入れる時は筆圧を強くします。

あとはシェーパー などで柔らかくぼかしたり、輪郭のラインが変化してきたら、一旦離れてよく見て広がってしまった輪郭を消しゴムで消したりしながら形を整えていきます。彼女もトレースではなく、雑誌の写真を見ながら取り組まれました。

髪を描くのに苦戦されたようでしたが、いい絵になりましたね。

そして水曜日クラスの方の作品です。
こちらの方は、若い頃仕事で行っていたドイツの風景。
写真を実際の大きさに拡大して、画面を細かく分割してから、その分割の中に入る部分を下描きしながら進めていかれました。

生徒さんの描く色合いやタッチは、オリジナルですね。
講座の中では、最高齢90歳を迎えて数ヶ月。
穏やかな雰囲気がずっと眺めていたくなる作品です。

これからも楽しみにしています。

パステルを通して感じるのは、よく見ること。それは、感性にもデッサン力にも、表現力にも繋がっているように思います。

 

 

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